要約:退職はそんなに怖いことじゃない。未来の自分を形作る重要なステップだ。
本文:
運命のXデー。
両親に退職、起業の夢を語る日まであと6日となった。
怖いねー。
怖いよ。
正直怖い。
退職願を出すというのも、
その後に同僚から何を言われるかを考えるだけでも、
怖い。
なかなかの重圧だよ。
実際、私の会社から忽然と姿を消し、失踪した社員がいる。
いわゆるバックレというやつだ。
何があったのかはわからないが。
まあ、失踪したくなる気持ちもわかる。
退職代行サービスというのがある事情にも頷ける。
当事者にとっては、一世一代の大仕事なのだ。
これで私の人生が変わるのだ。
脳というのは、とにかく変化を恐れるのだ。
孤立するのではないか?
やじられるのではないか?
つまはじきにされるのではないか?
引き止められるのではないか?
退職後に稼げなくて路頭に迷うのではないか?
脳はこれら想定されるリスクに対して、強力に拒絶反応を示すのだ。
これらはすべて、生きていくうえでの防衛本能である。
そう、脳というのは基本的に、命を生きながらえさせるためにプログラムされている。
だからこういう、人生を大きく変える行為を行うに当たっては、大変な拒否反応を見せる。
これは、私が臆病者だからじゃないのだ。
誰だって、こういう時はビビりになるものなのだ。
ごく稀に、今まで長年サラリーマンをやっていながら何の抵抗もなく退職交渉ができるブッ飛んだ人がいるが、それは例外中の例外だ。
だから、私だけではないのだ。
そのことだけは、しっかりとわかっておきたい。
今はくよくよと悩んでいても、いずれは岐路に立たされる日が来る。
これまで通りのサラリーマン生活を歩むか、
打って変わって新しい未来を創造する道か。
もちろん、これまで通りのサラリーマン生活を続けるのがまっぴら御免だから、これまでかなりの時間を費やして、自己改革に邁進してきた。
今まで費やしてきた時間と労力をムダにするつもりなのか?
今こそサンクコストの呪縛をいい方向に発揮する時だ!
迷わず新しい道に進路を変えるべきだ。
さっきから怖い、怖いって、何が怖いんだ?
不測の事態に陥るのが怖いんだろ?
最悪を想定しよう。
最悪の事態とは、死ぬことだ。
死ぬこと以上の不測の事態なんて、存在しないからな。
果たして、退職したからといって、直ちに死ぬか?
いや、そんなことはない。大丈夫だ。
退職したくらいでは死なない。
それよりも、スノーボードに遊びに行く方が、なんぼか死ぬ確率が高い。
スピードを出し過ぎて立木や他の人にクラッシュして死ぬ方が、可能性としては高いはずだ。実際に、そうやってスキーやスノボ最中に死亡した人も何人もいる。
それなのに、なぜスノーボードなら嬉々として行けるのか?
本当は退職よりもスノーボードの方が遥かに死ぬ確率が高いにも関わらず、脳が都合よく解釈しているためだ。
「たかがスノーボードごときで死ぬはずない。あれは楽しいレクリエーションなんだ。もちろんケガには注意する必要があるが、無茶さえしなければ大丈夫さ」と本気で信じているためだ。
でもそれって一種の思い込みだよね?
つまり、思い込んだらそれで動けるのだ。
振り返ってみれば、今まで随分危険な橋を渡ってきた。
真夜中のライディング。
これこそ一歩間違えば死と隣り合わせだ。
無事に10年バイク生活を送れたのは、奇跡でしかない。
一人で沢登り。
例えばどこかで足を挫くなり、骨折するなりしたとしよう。
もう動けない。
救助も呼べない。
ただただ死を待つだけだ。
釣りだってそう。
今まで磯釣り、船釣り、防波堤釣りで波にさらわれて命を失った人の、何と多いことか。
そんな危険に満ちた冒険を、今まで何度もやってきたじゃないか。
これだけの難関をくぐり抜けてきた俺は、実際いつ死んでいてもおかしくはない。
たまたま、五体満足で生きているだけに過ぎないのだよ。
それが何だ?たかが退職がそんなに怖いのか?
今一度、並べてみよう。
スノーボード。
夜のバイク。
釣り。
退職。
ちょっと、見えてきたな。
スノーボードは、多分何回でも行ける。
夜のバイクも、何度でも乗れる。
釣りも、何度でも行ける。
退職は、そんなに何回もするものではない。
なんなら、私の場合は20年間、1回も退職したことがない。
下手すると、バイトもしなけりゃ退職なんて一生に一度きりかも知れない。
一生に一度!
だから怖いのだろう。
いや、その理屈はおかしい。(ドラえもんの名台詞)
私は25歳でスノーボードを始めたはずだ。
バイクもちょうどその頃から始めたのだ。
どちらも25年間、やったことないことに挑戦したのだぞ?
20年目の退職なんて、チョロいもんじゃないのか?
怖い怖いと言っているが、何がそんなに怖いんだ?
退職ですぐ死ぬことがないとすれば、しばらく後のお前のことを心配しているということだな?
それはつまり、ジジイになったお前自身に、怖いと思わされているだけだぞ?
そんなにジジイになりたいか?
定年まで今の職場にいたって、どうせ口うるさい上司につべこべ文句を言われ続け、面倒な職場内の人間関係に煩わされ、ワンちゃんの落とし物みたいな素敵なお客様から日々ありがたいお言葉を頂戴し、20年後に出来上がるのは年老いて頭の回転も鈍り体も動きにくくなった上で職場から追放されてただ一人ぽつんと取り残されるジジイなんだぜ?
そんな不幸なジジイにお前は自分を成り下がらせるつもりなのか!!
あの時勇気を出して退職していればよかった、と泣き言を言いながら寂しい余生を送る老人に、お前はなりたいと言うのか!!
勇気を出すのはいつだ!?
今がその時じゃないのか!!
そうだよ、今やっておけば、お前は将来の自分を救うことになるんだよ。
「ああ、あの時は勇気を振り絞って退職して本当によかった」
ほら、将来の山本老人が懐かしそうに昔を思い出しているじゃないか。
お前は感謝されているんだ。
それがわからないのか。
自分自身を助けられるのは、お前だけだ。
勇気を出せ。
初稿220110
投稿220209
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