要約:同僚の皆さんに退職のご報告をする日に胸中を語ってみた。
本文:
今、不思議と穏やかな気持ちだ。
昨日まで同僚たちが知らなかった事実を、今日知ることになる。
ただそれだけのことだ。
すでに課長は知っている。部長も知っている。総務課長も知っている。総務部長も知っている。専務も知っている。社長も知っている。
そして今日、周りの同僚たちもそれと同じ情報を知るだけのことだ。
大したことではない。
むしろ、私はさっさとその殻を破りたい。
幼虫がサナギになって、やがてその殻を破ってチョウとなって出てくるように。
私はメタモルフォーゼするのだ。
前途洋々ではないか。
そう、私は楽しいことで生きていくことにした。
この会社でやっている仕事も、もちろん社会的意義があってやっていることだとは思うのだが、別に私がやらなくてもいいかなと思う。私である必要はない。そして何より、私自身、もうこの会社の仕事を続ける気はさらさらない。
私はそもそも何年も前から、仕事のマニュアル化ということを独自にやり続けてきた。
毎日が引き継ぎ資料作成だ。これは、自分が来年同じ仕事をやるとしても、読み返したらだいたい再現できるという内容のマニュアルだ。自分のためでもあるし、他人が見ても参考になるように作ってある。具体例も豊富に収録してある。まさに実務のバイブルだ。
これで仕事を後続の人に託して、私はこの会社を卒業する。
私は、夢に向かって進んでいくのだ。
皆さんからも、祝福されこそすれ、謗られる謂れなどないのだ。
もっとも、謗られたら謗られたで、そよ風のごとく軽く受け流してしまえばいい。
世の中には軽口を叩く人は大勢いる。そんな人の話を真剣に聞くだけ時間の無駄だ。
もはやそんなものは、取るに足らない言説なのだ。
自分でも事業を立ち上げた経験のある人から話を聞くなら、それなりに価値があると言える。そこそこ参考にはなる話が聞けるかも知れない。
だがこの会社にいる人はおそらく起業したことなどない人ばかりだ。
要するに、自分もやったことないけど何となく雰囲気で批評しているだけなのだ。
批評とは無責任だ。思いついたことを言うだけなのだから。
だったらその批評をしている人は本当に自分の人生を生きていると言えるのか。
そんなことは他人がどうこう言えるものではない。
自分の人生を生きるのは、自分しかいないのだ。
同調してくれる人、応援してくれる人とだけ付き合えばいい。
それ以外の人は、まあ縁がなかっただけだ。世界線が違う、ただそれだけのことだ。
そういう人の方がむしろ世の中には多いのだ。
私が退職しようとしなかろうと、世間一般のほとんどの人にとってはどうでもいい話だ。
仮に無茶苦茶言ってくる人がいるとすれば、何か自分に不利益だと思ったか、自由に生きていこうとしている人を見て無性にそれが気に食わないとかいう考えの持ち主なのだろう。
心配しなくていいよ。私は私なりにやっていくし、新しいコミュニティはいくらでも作れる。
一つの会社に囚われていると、なかなか外の広い世界のことまで窺い知れないのも当然といえば当然な話だ。
古い体質の日本の企業などは、まさに井の中の蛙なのだ。
私が一足先に、広い世界を見てくるよ。
大丈夫。私はきっと、自分の辿った軌跡をさまざまな形で発信していくよ。
後になって、自分もやろう!と思い立った人の、少しでも参考になったらいいと思う。
大丈夫だ。心配ない。みんなわかってくれる。
私は退職するからといって無責任に今の仕事を放り出したりしない。
しっかりと引き継ぎをやってから、清く正しく美しくこの古巣を離れるつもりだ。
その誠意が伝われば、何も問題ない。
何やかんやで私は法律論を振りかざして労働者の権利だから有給休暇は完全消化するとか総務とバトルして勝ち取ってきたが、同僚の皆さんに対してはそこまでドライなことを言うつもりはない。
私なりに精一杯、誠意を見せるつもりだ。
何と言っても最終的に人間同士は精神的なつながりの関係だ。
人間は感情の生き物だからだ。
義理人情という堅苦しいことを言うのではないが、そういう精神論的なことも人間関係には多分に影響してくる。
想いが伝われば、無下にはされない。
私はそう確信している。
いずれにせよ、もう残り僅かな時間しかない。
泣いても笑っても、あと残りわずかな会社員生活だ。
しっかりと楽しんでいこう。
すべての瞬間はすぐに思い出のエピソードになっていく。
私は楽しいことをして生きると決めたのだ。
笑顔をいつでも忘れるな。
時は満ちた。
さあ、行こう。
初稿220324
投稿220325
今日のひとこと
◆◆◆フッター(定型文)◆◆◆
出来事は全て完璧なタイミングで、完璧な形で起きる。人生にとって必ず何かの意味がある。
私は、楽しいことしかしない。楽しいことにみんなを巻き込み、みんなと一緒に人生を楽しむ。
私は全ての人を潜在的顧客として丁重に扱う。いつの日か、私のブルーベリー農園に訪れてくれる大切な顧客になるかも知れないのだから。
◆山本星海SNS
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