要約:金のかかることに誘導する言説は大抵詐欺又はポジショントーク。本当は生きていくうえでそんなに金はいらない。
本文:
何ちゃらの何ちゃらは何ちゃらだからいけないんですよ〜。
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さあ!早い者勝ち!!
・・・みたいなセールスを、私はこれまで幾度となく目にしてきた。
こうして茶化して書いてみればアホみたいな印象だが、本家はもっとうまい具合に、巧みに人々の急所を突き、欲望をこれでもかと刺激してくる。
そして、「今これを買わなければ二度と手に入らない!!」という焦りを生じさせるのである。
大体セールス文句と言われるものの行き着く先は、「商品、サービスを買え」この結論一択である。
とはいえ、いきなり「この商品を買ってください!!」とだけ言ってもなかなか買ってくれないので、買う気になってくれるようありとあらゆる手段を使って、必要とあらば心理学に基づいたをもくしして、前口上を長々と述べてその気にさせているのである。
いや別に、それが悪いことではない。そのセールストークを聞いた上で、本当にその商品やサービスが欲しくてたまらないのであれば、買ったらいいだけの話だ。
ただ、その責任は全て買い手自身にあるというだけのことだ。悪質な詐欺的手法を除いて。
今まで散々その手の売り文句にコロコロ引っ掛かってきた身としては、とにかく相手も商売をしている以上、自分が売っている商品やサービスを買って欲しいはずであり、そのためにありとあらゆる心理的テクニックを駆使して消費者にアプローチしてくるのが常である。
もちろん、それは善良なマーケティングに於いても似たり寄ったりのことをしているのであって、それをもって直ちに非難されることでもないのだが。
「儲けたい!」が先に来てその目的の達成手段として用意されたであろうサービスや商品をAとする。
一方で、「お客さまにこんな素晴らしい状態になってほしい!!」という思いが先にあって、それを実現する手段、プロセス、スキル、アイテムとしての商品やサービスBがあるとする。
この場合、AとBとでは、どちらをより買いたいと思われるだろうか?
なお前提条件として、AもBも全く同一の商品である。
こう聞くと、些か誘導尋問的な問いになっている感も否めないのであるが、もしその販売者の下心あるいは本心が透けて見えたとするならば、販売者の儲けという、購入者にとって微塵も関係のないことを目的に売り出された商品Aよりも、購入者のベネフィット(利用価値)が目的となっている商品Bの方が、同じ商品にも関わらず遥かに魅力的に感じられるであろう。
ところがですよ先生!!
(^^)/先生って誰やねん!!
何と、何もお金を要求しないものをオファーするセールストークがあるんですよ!!
もはや売らないのだから、セールスと呼ぶに値しないのですね。
つまり、オファーの内容が無料!
売りつけられるで〜、と待ち構えていたら、何と無料!!
何や!無料やったらええがん!!
ということで、ホイホイと引っ掛かる人が多いのがこの「フロントエンド無料、バックエンド高額」のマーケティング手法。
実は無料部分だけではさらっとした内容まではわかるが肝心のアレが見えない。
アレを見るなら払ってね、ときたもんだ。これが高額バックエンド。
でもね、その高額商品を見せられる頃には、人によってはすっかり仕上がってしまっていて、「も、もう我慢できません!!どんなに高くてもいいからそれ売ってくださ〜い!!」状態になっているから、高額バックエンド商品が売れるのだ。
つまりはね、無料ってのはいかにも強力なもんだから無料を装ってとにかく集客しまくりたいという手合いも多いわけなんですよ!!
気をつけなはれや!!
とまあ、長々と書いてくるとだんだんまとまりのない文章になってくるのでここらで結論めいた話に強引に持ち込もうと思うわけだ。この一文すらも推敲の段階で削除されて然るべき蛇足なのであろうが。
要するに、フロントエンドも無料ならバックエンドも無料、という世にも奇妙な状況が現実問題として存在するのである。
例えば「酒を飲むよりやめた方が健康になる」とか
「身の回りの品を増やすより捨ててスッキリさせた方が幸せになる」とか
「実はね、何か特定の食品を食べるよりも、食う量を減らした方が健康にいいんですよ」とか
「阿弥陀仏に救ってもらえると信じるだけで永遠の幸福になれる」とか
結果を得るために1円もお金のかからないことが結論だったりする場合が往々にしてあるのだ。
こういった場合、いくらそうした言説の信者、つまりカスタマーを増やしたところで、1円たりともその情報発信者の懐に金が入ってくるわけではない。
つまり、全くもってそうした無償の情報発信者の発言は正しいのではないかと思うのである。
そこに「儲けたい」「稼ぎたい」「お金欲しい」というヨコシマな気持ちはないのである!
(^^)/全部一緒やないか!!
まとめると「利益を得ることが目的でない言説は、往々にして真実味を帯びている」ということだ。
何とも歯切れの悪い表現で、含みを持たせているではないか。
そう、それにも裏があったりするのである。
一つには、快楽的風説の流布すなわち怪情報を民衆に信じ込ませて一人悦に入るという変態性癖者である可能性がある。
いま一つには、それすらも無料オファーのフロントエンド戦略の範疇に過ぎない、すなわち、それでもって彼は聖人だと、儲けを得ようともしない慈善事業者だという世間の評判、高評価、名声を得た後に、然るべきタイミングで渾身のバックエンド高額商品オファーを発動し、ボロ儲けするというなかなか手の込んだやり口である可能性をも疑ってかからねばならない。
あるいは高額過ぎる商品、サービスについては割賦販売や、今流行りのサブスクリプション方式にして負担感を軽減してあげるという方法もある。
例えば先に挙げた無償の内容を示唆するコンテンツにしても、さらに詳しく、深い理解を得るために、などと謳って、有料の物品やサービスを作って儲けることは可能である。
「書籍:酒は百害あって一利なし」とか
「書籍:断捨離の教科書」とか
「断食セミナー」とか
「浄土真宗で学び続けるサークル:月会費何ちゃら円」とか色々である。
ま、自己責任で色々やりゃいいと思うよ。
とかく世の中はわからんものだ。(結論)
初稿220805
投稿220808
今日のひとこと
◆◆◆フッター(定型文)◆◆◆
出来事は全て完璧なタイミングで、完璧な形で起きる。人生にとって必ず何かの意味がある。
私は、楽しいことしかしない。楽しいことにみんなを巻き込み、みんなと一緒に人生を楽しむ。
私は全ての人を潜在的顧客として丁重に扱う。いつの日か、私のブルーベリー農園に訪れてくれる大切な顧客になるかも知れないのだから。
◆山本星海SNS
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